2010年2月24日水曜日

電話によるアポイントメント営業を受ける必要はあるか

 結論からいうと、「よほど気が向かなければ必要なし」である。

 私の経験でいうと、大抵の場合、営業電話を受けた後にその業者に会っても得るものは殆どない。なぜなら、こちらが必要と感じていないからだ。
 向こうは会ってもらうことが第一歩と考えているので、巧みな言葉でとにかく一度名刺交換だけでもしたい、とお願いしてくる。時間に余裕があればあってもいいのだが、人間関係の幅が広がるだのなんだのと考えて無理に彼らに逐一会う必要はない。そのときに必要ないと思ってもいつか必要と思うことがある、と思うかもしれない。しかし、そういう時が来たといって、その業者に連絡をとるかは別の話だ。
 むしろ、あんな業者がいたな、と安易にその業者に連絡をとってしまうのはよくない。その案件が起こってからはじめて様々な業者に声がけして合い見積をとって比較するべきだろう。

 私は、新しい部署に異動し、最初の1年間で、かかってきた営業電話の業者に片っ端から会ってみた。もちろんいい情報があれば得たいし、こちらにとっていい話を持ってきてくれれば取引してもいいと思ったからだ。
 しかし、大抵の営業マンは、向こうの売りたいものを売ろうとするだけで、こちらの要求を満たすものはもっていない。そして、その業者がもつ最高に高いサービスを提案してくる。こんな小さな会社なのに、何を考えているのかなといつも呆れてしまう。なぜ大企業並の大規模システムを提案してくるのだろうか。来る前にこちらの規模を調べるくらいのことはしてほしい。

 ちょっと慣れた営業もしくは何かのノウハウ本を読んだ営業は、こちらの悩みを聞きだそうとする。そのものずばり「お困りのことは何ですか」などと言ってくる。
 何か言わなきゃ悪いなと思って、ちょっと頭に思っていたことを言ってみたりすると、そこからいろんな提案をしてきて、次に来るときは見積を持ってくるだの、セミナーに参加してほしいだの、自分のオフィスでの実践を見てほしいだのと、幾らでもネタをもって毎週でも会いにこようとするものだ。1回ならばいいけども毎週こられたのではたまらない。
 結局もとから契約するつもりもないのだから、最終的には適当に言葉を濁して保留になるだけなのだ。だったら最初から会わなくてもいい。

 今はネットでも様々な業者が宣伝をしているのだから、必要なときに調べて連絡をとればいいだけだ。そのときにタイミングよく電話営業してくるところがあったら会ってもいいかもしれない。

 かくいう私は、殆ど電話営業は断っているのだが、たまに気が向くときがある。
それは相手の話し方だ。
 こちらが不快に感じない話し方をする人とは会おうかなという気になる。これは感覚の問題なので、なんともいえないのだけど、変に型にはまった話し方をする人がよくいる。そういう人は、自分なりの話し方のパターンを文字通り作り上げているのだろう。それなりに工夫したのかもしれない。
 けれども、裏と表があまりにもはっきりしすぎているような話し方をする人は、信用できない。とにかく売りつけて営業成績を上げようという魂胆が透けて見える。胡散臭い話し方ではなく、誠実な話し方でなければダメだ。
 誠実な話し方をした営業マンに会って話をしたときは、やはり気持ちのいい営業をしてくる。ゴリ押しはしないし、何かあったときには声をかけてほしいという感じで、30分から1時間ほど営業トークをして帰っていく。

 やたらとこちらの悩み事を聞きだそうとしてくる業者には、特に今は困っていることはない、と適当に返事をするようにしている。悩みを聞くというのは、いわゆる提案解決型の営業をしようということなのだろうが、結局はその業者のもつ範囲内での提案となるので、こじつけ営業になりやすい。
 こちらから声をかけてきてもらうのと、向こうから勝手にくるのとでは、大きな違いがあるのである。

 ちょっとこの営業マンは好きになれないなと思ったときには、こちらの悩みとして、予算がまったくないとか、業者にはどうしようもないことを言ってみたりする。すると案の定、業者はすんなりと引き下がるか、まったく見当違いの提案をしてきたりする。こちらとしては、どうしようもないことではなく、予算がないなりにお互いが得をするような提案をしてくれるようなすごい営業をまっているのだけど、今のところそのような提案は受けたことがない。

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